倫理学専修を志望される方へ

倫理学専修の大学院(修士課程)を志望される方へ

倫理学専修では、大学院修士課程の入試に関して、他の専修と同様、京都大学文学部出身者と他学部、他大学の出身者を区別することはしていません。従って、4年制大学の卒業生(卒業見込み)の方であれば、どなたでも平等に扱われます。(現在在籍している大学院生の約半数は他大学出身者です。)ただ哲学・倫理学に関する専門試験と英独仏のうち二カ国語(留学生の場合は日本語も可)の試験に加えて、哲学・倫理学系のテーマを扱った小論文(夏期入試)または卒業論文相当の論文(冬期入試)の提出が課せられますので、哲学系以外の学部卒業者は、新たに論文を執筆する必要があります。テーマはかなり広い範囲で考えていただいてよいのですが、担当教員の指導能力からしても、古代、中世の倫理思想などを研究したい場合は、文学研究科の他のそれぞれの専修を志望されたほうがよいでしょう。また、提出論文は、いわゆる応用倫理学をテーマにした論文でもかまいません。提出論文のテーマ(内容ではなく)に関する質問は随時受け付けますので、ご相談ください。

しばしば、他大学からの受験に関しては、事前に担当教員との面談(挨拶)が必要であるかのような話を聞きますが、本専修に関しては、そのようなことは求めてはいません。ただ、倫理学専修における研究などについて質問があれば、お会いしてお話することは可能ですし、教員以外の大学院生などに情報提供を求めることもできます。大学院入試の過去問については文学部の教務掛で閲覧、複写が可能ですので、見ておかれることをお勧めします。また担当教員は全く関与していないのですが、大学院生を中心に、他大学の学生にも開かれた大学院入試対策研究会のようなものがあるようですので、それに参加されることも(必ずしも必要ではないにせよ)可能でしょう。大学院入試の「倍率」については、毎年大きな差がありますので一概には言えませんが、昨今の傾向としては、倍率が問題になるというよりは基準点(専門試験、外国語試験60点、論文80点)のクリアだけが重要になっているということを申し添えます。

留学生の方は、1年ほど研究生として在学して、大学院の受験準備をすることが多いようです。日本語の運用能力にもよりますが、自国の学部卒業後すぐに大学院修士課程を受験するのは相当困難であることをご承知ください。また、研究生として来日を希望される場合は、履歴書に加えて可能な限り学部時代の指導教員の推薦状をもらってください。