FINE-Chiba Forumとは

目的

情報倫理という分野の斬新性にかんがみて、情報倫理を研究するメタ的な視点、学問分野の基礎付けを含めた基礎理論の方向 性と具体的展開を探ることを目指します。

全体計画

FINE(情報倫理の構築)プロジェクトの一環として、千葉大拠点において月一回の割合で開催します。

提題者には、発表前にアブストラクト、発表後には完成論文または発表原稿を提供してもらい、それをホームページ

(http://www.fine.chiba-u.ac.jp/forum/index_forum.html)

に掲載します。各回終了後、メーリングリスト等で各回ごとの議論、提言について継続的に議論ができる環境を用意する予定です。

各回ごとの結果、その後のメーリングリスト等での議論の経過と結果は年度末に総括して、FINEの報告に使用します。

開催予定

1999年度も月に1度の開催を予定しています。予定は決まり次第お知らせいたします。

FINE千葉メーリングリスト

(http://www.fine.chiba-u.ac.jp/mailinglist/index_mailinglist.html)

にご登録いただければ、フォーラムの開催予定やサイトの更新情報などFINE千葉に関する情報を随時お知らせいたします。ぜひご利用下さい。


第1回 「情報倫理研究の理論的基礎」

開催趣旨

  1. 情報化社会における倫理の問題点と方向性
    情報倫理の現状をサーベイするとともに、情報倫理に今後期待される役割を提示する。
  2. 倫理学研究に対する情報化の影響
    1で求められる情報倫理を構築していく際、研究者が考慮すべき方法論的、メタ的な問題点を理論的側面から検討する。
  3. 情報倫理基礎論の可能性と方向
    1、2についてのセッション終了後、総括として情報社会特有の効果を考慮した倫理学基礎論の必要性と方向性を第1回の提言として得る。

開催細目

日時: 平成10年10月2日(金曜日)14:30〜

場所: 千葉大学法経第1会議室

開催内容


第2回 「情報社会の現場からの基礎理論への努力」

開催趣旨

インターネットをはじめとするコンピュータ、通信等の技術が急速に進展する現在、社会全体の変革の現状と方向を一挙に見定めて議論できる立場を我々はまだ得ていない。しかし、様々な団体、組織が自らの実践に基づく倫理、政治的考察、運動を行っている。

このような現状を考慮し、宙に浮いた概念的な議論ではなく、現実の実践が根ざすことのできる情報倫理の基礎の方向と問題点を探ることが重要である。

このために、インターネット先進国であるアメリカを中心としたネットワークの諸問題と、日本の情報処理技術の現場において倫理的問題が、日常的必要性を持つものとして感じられるのか、学会、企業等の倫理綱領・自主規定などがどのようなものとして受け取られているかといった問題を実践者に近い視点から考察し、現在の日本における情報倫理構築についての条件、制約、注意点などを提言として得ることを目指す。

開催細目

日時: 平成10年11月6日(金曜日)14:30〜

場所: 千葉大学法経第1会議室

開催内容


第3回 「インターネットと情報社会におけるコミュニテイ」

開催趣旨

第2回フォーラムでも指摘されたように、今日では様々な団体、組織が各々の実践的立場から情報倫理、政策提言等を行っている。

このような複雑多岐にわたる実践活動をどのような関係の場に置かれた現象として捉え、そこでの基本的な倫理的関係や概念をどのように模索してゆくかが情報倫理の構築にとって重要な課題となる。

その一つのアプローチがこれらの団体、組織等を情報社会におけるコミュニティとして考えることである。このアプローチは、いわゆるヴァーチャル社会内部での社会構造や影響関係、ヴァーチャル社会と実社会の接点、それらを包摂するであろう情報社会における個人といった様々な問題に考察の基礎を与え得るものと期待される。

今回は、このアプローチの基礎となる、インターネットと情報社会におけるコミュニティの関係について、コミュニティの関係の場としてのインターネット、インターネットを構成要素・構造契機とするコミュニティといった様々な観点から考察し、情報倫理が構築される「場」と「対象」についての提言を得ることを目指す。

開催細目

日時: 平成10年12月4日(金曜日)14:30〜

場所: 千葉大学法経学部第1会議室

開催内容


第4回 「情報倫理と他の応用倫理の関係」

開催趣旨

これまでの本Forumでの議論からも見て取られるように、情報倫理とそれに関連する様々な場面での関係諸団体の複雑多岐にわたる実践活動は、これからの情報倫理の構築に関して、基礎となる概念や関係について今までになかった思考法を要求するであろう。

しかし我々は、まったくの徒手空拳でこの困難な課題に取り組むのだろうか。 基礎概念の再編を含む倫理学の改編は、生命倫理、環境倫理といった応用倫理の分野で実際に行われつつある。

この分野では倫理学理論の基礎となる枠組みが具体的な状況の巨大さ複雑さによって大きな影響を受けながら、影響の速度に遅れずに対応することが要求されてきた。 応用倫理の思考方法が情報倫理の課題にどのような光を投げかけるのか、また倫理の実現の場である社会の情報化と情報倫理が応用倫理にいかなる影響をもたらすのかは、非常に重要であるとともに興味深い話である。

今回は、情報倫理と他の応用倫理の関係をこのような観点から見据えつつ、現在進行形である生命倫理との比較等も議論しながら、新しい倫理の構築の瞬間に起る現象を捉えることを目指す。

開催細目

日時: 平成11年1月8日(金曜日)14:30〜

場所: 千葉大学法経第1会議室

開催内容


第5回 「最近の情報倫理の動向」

開催趣旨

現在の情報倫理研究は、関連する知的内容の広さと多方面に渡る問題解決の要求のため、ともすれば個別問題解決型の研究の集積となるか、概括的、総花的な現状批判になりやすい。その一方で情報倫理による問題解決が実社会において喫緊性をもつことから、個々の問題解決の試みを無視することはできない。

今回は、現在欧米で議論されている情報倫理の議論について検討しながら、離散的になりがちな情報倫理研究の融合の基礎となる方策を探ることを目指す。

開催細目

日時: 平成11年3月5日(金曜日)13:00〜

場所: 千葉大学けやき会館第2会議室

開催内容


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Last modified: Mon Feb 7 16:47:25 JST 2000